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リキッド系WAXで実験(その1)
リキッド系WAXで実験(その1)
巷で流行しているチェーンWAX。いくつかのメーカーの主張やブログなどの解説では個体潤滑剤として機能する為、汚れず低摩擦であると解説されていることが多い。しかしZFCやSilicaなどの解説では、配合されたパラフィンは微溶剪断潤滑(マイクロメルト)として機能し配合されたWS2などは層状剪断潤滑として機能するとされています。この微溶剪断潤滑とは何?というと金属加工などの現場では「微溶性による追従: 潤滑剤が加工時の熱で「微溶(わずかに溶ける)」することで、複雑な形状の加工面にも均一に広がり、膜切れを防ぐ効果が期待されます」となっています。 しかし、チェーンのピンとプレートやブッシュとの隙間は0.01mm以下。チェーンの潤滑の中で一番大切なピン周辺の潤滑で実際に微溶剪断潤滑(マイクロメルト)が起こっているのか?このようなわずかな隙間の中で摩擦熱による微融解が起これば、全体に広がるのではないか?さらに大きなパワー(荷重)で踏み込むと柔らかいWAXならピンから押し出されるのではないか?と思ってしまう Xでバイクのチェーンを例に取り80℃ぐらいまでチェーンの温度は上がると説明してみると、なかなかのご批判。某コンポメーカーの実験では60℃付近まで上昇するというデータもありますが、これはあくまでも外部の温度、実際の摺動面は微細な凹凸が瞬間的に数百℃まで上昇する閃光温度などがあり温度は上昇すると思うのですが外部から確認できない。いずれ詳細な実験を行いたいのですが、今回は予備実験としてリキッドタイプのWAX例として硬化後のWAXの温度変化を見てみたいと思います。 まずリキッドWAXを乾燥硬化させて状態を確認してみる 入手性と評価を基準に5種類のリキッドWAXを用意して見ました。左からUFO-DRIP、Finishline ceramic WAX、FlowerpoweWAX、squirtとその低温用。ガラス製のシャーレは事前に「チェーンディグリーザーの素」で煮沸して脱脂した状態。各リキッドWAXをシャーレに出してみると製品ごとの粘度がまるで違う。UFO-DRIPとceramic WAXは乳液な状態。FlowerpoweWAXとsquirtはチューブ式のマーガリンほどの粘度。これってチェーンの内部にキチンと入るのだろうか?ちょっと疑問。このまま24時間乾燥して見ます。   24時間乾燥させたリキッドWAXを確認してみるFlowerpoweWAXとsquirtは粘度が高く不安があったのでヘラで薄く伸ばして、冬場のリビングで24時間乾燥させて見ました。UFO-DRIPとceramic WAXは硬化しているが、UFO-DRIP硬化収縮でひび割れ。チェーン内部でも同様のことが起こる可能性は否めない。問題は乳化系のFlowerpoweWAXとsquirt。squirtの常温用は表面は少し乾いた感じがするのが、硬化まではしていない。残りはまるで硬化できていない状態。乾燥の指定時間以上、乾燥させた状態でこんな感じ。多くの方はこの状態でライドしている可能性が大きいですね。WAXとはなんぞやという疑問が残ります。   さらに、ヒートベッドを25℃に設定して24時間乾燥させてみる 写真は10時間経過したもの。UFO-DRIPはカチカチに硬化。ceramic WAXは表面が少し軟質に硬化。それ以外は冷蔵庫から出した瞬間のバターぐらいの硬さになりました。この時点で各リキッドWAXの違いが大きく出ていますね。一口にリキッドWAXと言ってもこれだけ違いがあれば潤滑の原理などかなり違うはずです。このまま24まで乾燥を続けます。今回は長くなっているのでここまで。次回はいよいよ温度を上げてみたいと思います。 続きを読む...
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