チェーンの初期グリスとは何だろう?

チェーンの初期グリスとは何だろう?

新品チェーンの初期グリスとは一体なんなのでしょう? 便宜上グリスと呼んでいますが、実はWAXに非常に近い成分。一般的にはワセリンの低精製品と思って頂いて良いと思います。ペトロタムはHOTWAXなどと同様に60℃を超えると急激に粘度が低下する性質があり潤滑目的や水分や空気の遮断能力を利用して様々な業界で防錆用途に用いられます。


一見すると有用に感じるのですが問題は高い粘着性。このままチェーンを使用すると内部で発生した摩耗粉とペトロタムが混ざり合いヤスリのペーストの様になってチェーンを攻撃します。さらにこのペトロタムの成分の一部が蒸発しスラッジとなりチェーン内部にこびりついてしまうのです。そのためGOTALではこのペトロタムを完全に除去しすることをおすすめしています。このペトロタムの除去はかなり苦労します。60℃以下では非常に強い水分の分離製を持つ半固形粘着質。そのため「チェーンディグリーザーの素」を使った洗浄でも60℃以上をキープしなければなりません。そこでGOTALでは食物油を使った油煮の方法をおすすめしています。ちなみにこの方法はHOTWAXが除去できない場合にもおすすめです。

 今回は実験用にとっておいた11S DURAの半分を使います。 使用するもの チェーンディグリーザーの素(写真は旧パッケージです) 食用油(安いの物で可) いらない小鍋 菜箸 シリコンバック、シェイカーなど このほかにペーパーウェス、ドライヤーを準備。

まずは小鍋にチェーンを入れ、食用油をチェーンが浸るまで投入しトロ火にかけます。チェーンを菜箸で回しピンの間のグリスを溶かし込みたいので良く回してください。 約5分ほど、トロ火のまま回し続けてください。火事と火傷には注意しましょう。5分過ぎたら火を止め、十分冷めるまで待ちます。

冷めているのを確認しペーパーウェスなどので、食用油をしっかりと拭き取ります。使い終わった食用油は天ぷら油と同等の処理方法で廃棄できます。天ぷら油の火災の原因の多くは冷めきっていない状態で廃棄した場合が多いです。冷めていないと紙や布などに付着した油が自己発火を起こします。必ず冷めてから作業を行なってください。

シリコンバックやシェイカーなどにチェーンを入れ「チェーンディグリーザーの素」1回分を投入し、熱湯250ccを入れよく混ぜます。蓋を開けたまま2分から3分放置します。
蓋を閉め2分ほどシェイクし休ませます。これを3回ほど繰り返し、十分冷めるまで待ちます。シリコンバックは保温性が高いので浸透効果も高いです。もちろん超音波洗浄機も使えます。冷めたのちに濯ぎを数回繰り返しペーパーウェスなどで拭き上げます。

脱脂の後は乾燥がとても大切です。いらない靴下を用意して、靴下の中にチェーンを入れます。靴下にドライヤーを差し出して、2分ほどチェーンを動かしながら乾燥させます。

完璧な脱脂が完了です。脱脂されたチェーンは錆が出やすいので速やかにルブを注油しましょう。サイドプレートなどにも防錆のため塗布してください。サイドプレートには塗らなくて良いと書いてあるWEBや雑誌がありますがそれは完璧に脱脂ができていないので錆びないだけです。完璧な脱脂の後はサイドプレートにも塗布してください。  これで終了です

 

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